KORG
PE2000


当時の価格 270,000円
中古の相場 5万円前後
発売年 1976
発音ボイス数 完全ポリ
MIDI / CV なし
レア度 ★★★★
ビギナー向き ★★★

info(at)proun.net

PEシリーズの上位機種です。1音あたり3つのオシレーターを搭載した完全ポリフォニックで、なんと中には144個のオシレーターが内蔵されています。

音色はストリングス、ブラス、コーラス、パイプオルガンがあり、それぞれ明るめと暗めの音色が用意されていて合計8個あります。2つ押しなどの技も可能で、それにベース/トレブルの調整とアタック/サスティンの長さ、それプラス3つのオシレーターのチューニングを変えるつまみが付いていてデチューン効果も出ます(これが最高)。そしてPE-1000にはない、フェイズシフターを内蔵しています。
 内蔵のフェイザーはスピードを変えられるだけで強さは変えられませんが、OFFにすることは可能です。リアパネルの出力もフェイザー回路を通ったものと通ってないものが分けて出力できます。
 音色は非常に分厚くメローで心地いいパッド系の音色です。この暖かく存在感のある音はたいていの人が聴いていいと感じるでしょう。派手できつい音が全然出ないのでダンスミュージック的ではありません。タンジェリン・ドリームやヴァンゲリス、ジャン・ミッシェル・ジャールなんかが愛用していたといえばだいたい音色の系統が想像できるかと思います。
 フタをすればそのままハードケースにもなりますが、持ち運びにはかなり重く、電車で運ぶのはかなり難しいでしょう。48鍵盤なのでボディの大きさはちょうどいい感じ。そんなに大きくはありません。
 しかしこの音色には魅力を感じてしまいます。それくらいいい感じです。
 中古市場であまり値段が上がらないのはそもそもの現存数が少なく、忘れ去られているからです。つまみが少ないので敬遠されているというのもあるかもしれません。
 海外ではUnivox K-5という名前で販売されていました。それは117V仕様で中央の文字が違うほか、書体も変わっています。個人的にはKORG製のほうに採用されている70年代エレクトロなフォントが大好きです。


 ちなみにPE-1000とはまたかなり違った印象があります。

あと実際に現物を見ると意外にデザインがかっこいいです。